鹿児島の中心地である鹿児島中央駅エリアに立つ、IT企業のオフィスビルである。
IT企業の先進的なイメージを表現するため、電車通りに向けて全面ガラス張りのデザインとした。
構造設計は、建築基準法における構造上の安全性能を満たした上で、さらに構造ブレースを配置し、建物全体の強度を高め、揺れにくくなるように計画した。
道路側に配置したブレースは、意匠上のアクセントとして、そのまま外部からも見えるようにデザインの中に取り込み、建物の安全性を外部に向けてアピールできるようにしている。
平面計画では、動線を単一化することで建物に訪れる様々な人の行動ルートを限定し、その各ポイントにセキュリティ装置を配することで、利用者が持つ権限に応じて出入りする部屋を制限できる計画とした。
内装は外観デザインと同じくシンプルで先進性のあるデザインとした。また、将来的な自社機能の移転、テナントビルとしての利用を考慮し、汎用的で飽きのこないデザインとなるよう配慮した。
設備計画では、非常用発電・無停電装置など多数の設備を屋上階にまとめ、維持管理がしやすい配置とした。
また室内の設備についても、Wi-Fiを利用した照明コントローラーや、BEMSシステム等、社内ネットワークを利用したシステムを積極的に採用し、省エネと共に企業イメージに合った計画とした。

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